緩和・助成のいろいろ

建築に関する法律には、様々な緩和制度や助成制度も設けられています。それらの内容を正しく選択することは、資産価値を最大化するためにとても重要なことです。

(1) 主要な法的緩和

平成6年・12年・15年の度重なる建築基準法の改正等により、大幅に容積率や高さ制限の緩和が図られました。特に、老朽化した住宅やマンションを建て替える場合、以前より大きな面積を建てられるケースも増え、土地活用の観点でとても有効となりました。一方で、その内容は年々複雑でややこしくなってきています。

① 地下室の容積率不算入(平成6年改正)

住宅の地下室は、住宅の床面積の1/3までは面積に算入する必要がなく、土地の面積を有効に活用することができます。ただし、地下室の工事費は、通常の2倍近くの坪単価になりますので、ご注意ください。


② ロフト等の容積率免除(平成12年改正)

天井高さ1.4mまでのロフトや収納空間は、その階の1/2までは床面積に算入されません。これらを有効に活用すれば、「床面積1.5倍の法則」も不可能ではありません。


③ 駐車場の容積不算入

屋内に駐車場や駐輪場を設ける場合、延床面積の1/5までは容積率に算入する必要がありません。都心の狭小地の場合は、土地を有効に活用する上で、有効な緩和制度です。


④ 建蔽率の緩和

敷地が2つの道路に面する角地の場合など、一定の要件を満たせば建蔽率が10~20%割増される緩和制度が設けられています。


⑤ 斜線制限の緩和(平成15年改正)

「天空率」という特殊な計算方法を実施することによって、道路斜線・隣地斜線を緩和することができ、通常より高い建物を建てることができることがあります。

 

⑥ 集合住宅の共用部容積不算入(平成9年改正)

集合住宅の共用部(廊下・エントランスホール・階段等)の面積は、容積対象面積に算入されないこととなりました。この規制緩和により、それ以前の1.2倍程度の床面積を確保することが可能になりました。

⑦ 総合設計制度(平成15年改正)

都市部の住宅用の大規模建物に関して、敷地に一定以上の空地を設けた場合、容積率が1.5倍まで建てることが認められるようになりました。


⑧ 地域ごとの容積率緩和

地域ごとに、容積率の緩和が定められている場合があります。例えば東京都千代田区の場合、2002年に制定された特例容積率適用区域制度によって、住宅系の建物なら最大で通常の1.4倍まで容積率の緩和が活用できる制度が実施されています。

地下室の容積不算入
地下室の容積不算入イメージ

ロフト等の容積不算入
ロフト等の容積不算入イメージ

天空率による緩和
天空率のシミュレーションイメージ

(2) 補助金・助成金のいろいろ


新築住宅を建てる際に、利用できる補助金制度があります。
地方自治体によって利用できる補助の内容や金額は様々に変わりますが、条件に適合したり、抽選に当れば利用できます。多少手続きが面倒ですが、補助金で浮いたコストを より良い住まいづくりに使用できるのですから、利用する価値はあります。
具体的には以下のような助成制度が存在しますが、その中でも★印については、最近特に注目されている助成制度です。

★優良住宅ローン優遇制度(フラット35S)

★長期優良住宅 
  住宅ローン減税・固定資産減税等優遇制度

★太陽光発電システム設置補助金

・耐震建て替え 補助金

・住宅・建築物高効率エネルギーシステム導入促進事業

・ガスエンジン給湯器導入支援補助金制度

・エコキュート導入補助金制度

・屋上緑化・壁面緑化補助金

・合併処理浄化槽設置補助金

・生ゴミ処理機購入補助金

・太陽熱温水器設置費補助

・火災警報器設置費補助

・雨水貯水槽設置費補助

・雨水浸透枡設置費補助

・県産材使用住宅補助金

「フラット35S」の技術基準(下のうちのいずれか一つ)

省エネ

省エネルギー対策等級4

耐久性・可変性

劣化対策等級3かつ
維持管理対策等級2

耐震性

耐震等級1

バリアフリー

高齢者等対策等級3


「長期優良住宅」技術基準案の概要
(平成21年6月4日より施行予定)

耐久性

劣化対策等級3

耐震性

耐震等級1

維持管理

維持管理対策等級3

更新対策等級3

バリアフリー

高齢者等対策等級3

省エネ

次世代省エネルギー基準

住環境

街並みへの配慮等

面積

75㎡以上

維持保全

10年以内ごとに保守点検

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